知的財産権と知的所有権の違い
- 概要 -
知的所有権は特許権や著作権などの総称で無形財産を守る権利だが、言及しているのは「所有権のみ」である。一方、知的財産権が言及しているのは「所有権と財産的価値の保障」で、「財産的価値の保障」について触れているか否の違いである。
- 詳しい解説 -
金品や不動産のように形のあるものではない、技術やアイデア・デザインなど、形の無いものの所有権を守るのが「知的所有権」で、これは特許権や著作権、商標権などの総称である。
知的所有権と混同され、同義語として使われているのが「知的財産権」である。知的財産権は知的所有権のある物の中でも、「財産的価値」のあるものに対して発生する権利である。
すなわち知的所有権は「Aという技術は私のものだ」と主張できる権利であるのに対し、知的財産権は「Aという技術とその価値はあなたのものだ」と主張できる権利ということになる。
つまり、知的財産権は知的所有権の一部であり、財産的価値の有無に言及しているかしていないかの違いである。ただし、知的所有権によって保障されるものは概ね財産的価値を有していることが多いため、ほとんど同じ意味で用いられている。
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