印税は何故「税」なのか〜印税の仕組み

印税は何故「税」なのか〜印税の仕組み

作家が、自分の出した本が売れた部数に応じて出版社からもらうギャラのことを「印税」といいます。「税」とは普通、個人や法人が国や地方自治体に納めるものに使う言葉なのに、なぜ出版社から“もらう”ギャラが「税」と呼ばれるのでしょうか。

昭和30年代くらいまでは、本には「検印制度」というものがありました。これは出版社が本を発行する際に、著作権者から一冊ごとに検印をもらうというものです。出版社は検印の数に応じて著作権料を計算したのです。つまり、出版社にとっては検印に対して払う税金のようなものだったので、ここから「印税」という言葉が生まれたのです。

また、明治の初期には「印刷税」の略で「印税」という言葉が存在したので、これを転用したものだとする説もあります。