日本酒の銘柄に正宗が多い理由・由来

日本酒の銘柄に正宗が多い理由・由来

日本酒の銘柄には「菊正宗」「桜正宗」など、「正宗」という名のつく銘柄が多いことはご存知だと思います。その多さは、4500銘柄を対象とした調査では、正宗とつく銘柄は180以上もありました。これは実は駄洒落によってつけられたものでした。

名付け親の酒造家・山邑太左衛門はあるとき、1840年、京都の元政庵の住職のもとを訪れたのですが、その時に机の上にある経典が目に留まりました。そこには「臨済正宗」と書いてありました。そこで太左衛門はひらめきました。

「正宗(せいしゅう)と清酒(清酒)は語呂が通じ、由来が仏教であれば格も高い」

そして「正宗」の名前で売り出したところ非常に評判が良かったため、その人気にあやかるために多くのお酒が「○○正宗」という名をつけたのでした。