においで昔の記憶が蘇る仕組み

ふと嗅いだ臭いが、懐かしい昔の思い出を呼び覚ますことがあります。例えば、ふと嗅いだ草の臭いから友達と遊んだ昔の事を思い出したり、ふと嗅いだ香水から昔の彼女を思い出したりと言う風にです。これは得意的なものではなく、誰にでも起こる感情です。

この他にも、ある光景を見て昔のことを思い出したり、何かを食べて昔食べた味を思い出したりすることもありますが、ニオイの場合には特に「なつかしい」という感情を伴うのです。これにはワケがあります。

鼻から入ってきたニオイは嗅細胞によって感知され、脳の入り口で嗅球という神経によって感知されます。嗅球は感情をつかさどる場所に近いため、特定のニオイを嗅いだ時に懐かしさという感情を伴った記憶がよみがえるのです。