重版と増刷の違い
「重版」という言葉と「増刷」という言葉があります。どちらも出版に際して使われる言葉で、非常にややこしい物ですが、大きな違いがあります。
たとえば、本の奥付に「第三版第四刷発行」と書かれていたとされます。この意味を正しく把握している人は少ないと思いますが、まず「第三版」というのは、初版が発行されてから版を二回改めたと言う事です。つまり、時代の変化に伴って本の中に登場する語句を削ったり、あるいは増やしたりと内容を改訂することがあります。この際には印刷の元になる「版」も変える必要がありますが、これを「版を改める」といいます。
つぎに「第四刷」ですが、これは「第三版を使って四回目に印刷した本」という事です。このようにややこしいですが、両者には大きな違いがあったのです。