ミョウガと物忘れの関係
「ミョウガを食べると物忘れがひどくなる」などと言われますが、これはとんだとばっちりです。ミョウガには物忘れを酷くする働きなどありません。しかしこれにはきちんとした理由があります。
昔、お釈迦様の弟子に周梨槃特というお弟子さんがいたのですが、この弟子は物忘れがとてもひどかったのです。その物忘れのひどさは、時に自分の名前も忘れるほど。周梨槃特は自分の名前を忘れては困るので、自分の名前を書いた札を首にかけていたといいます。
ミョウガは漢字で書くと茗荷ですがこれは「名前(茗)を荷う」と読み取れることから周梨槃特とかけあわされるようになり、「ミョウガを食べると物忘れがひどくなる」と言われるようになったのです。
この逸話が広がったのは、江戸時代の落語で「宿屋の亭主が旅人に財布を起き忘れさせるためにミョウガをたくさん食べさせた」という落語の話が人気となって広まったからです。