奈良漬の歴史・起源〜奈良漬けの由来

奈良漬の歴史・起源〜奈良漬けの由来

奈良漬けは酒かすに瓜などの野菜をつけこんだもので、その歴史は古く、奈良時代の木簡にはすでに奈良漬に関する記述がみられます。当時は上流階級の保存食として食べれられていました。

全国で酒造りが始まるようになると、粕漬けも全国に広まりました。しかし奈良漬は、奈良漬というブランド名を獲得するまでの長い間、たんに粕漬けと呼ばれていました。奈良漬が粕漬けから奈良漬へと昇格したのは江戸時代のことです。

1615年の大坂夏の陣の時に糸屋宗仙という人物が徳川家康に後に奈良漬となる粕漬けを献上したところ、家康はこの味をとても気に入り、天下を取った後にこの人物を幕府御用商人に取り立ててまでこの粕漬けを求めました。そして天下一品と評価された奈良の粕漬けは「奈良漬」と呼ばれて一躍高級ブランドとなったのでした。