神楽坂が一方通行の理由

東京都新宿区にある神楽坂の神楽坂通を車で走ると、一方通行を示す矢印が両方向を向いて描かれていることに気づきます。これは時間帯によって一方通行になる距離が変わるのです。

つまり、午前中は東行きの一方通行になり、午後は西行きの一方通行になるのです。これを「逆転式一方通行」と言います。

このややこしい道路は田中角栄によって作られたものです。田中角栄の総理大臣時代、自宅の目白から永田町に向かう時に神楽坂辺りを通ったのですが、神楽坂は当時から渋滞の多い場所でした。そこで、神楽坂を抜け道として使うために、田中角栄の出勤時間には東行き、つまり永田町方面へ向かっての一方通行とし、帰宅時間には西行きの一方通行としたのです。