月刊誌の発売日が当月よりも早い理由
11月に書店の雑誌コーナーを見ると、新年号が並んでいてびっくりした経験がある人は多いことと思います。まだ12月にさえなっていないのに新年号とは、あまりにも早すぎる気がしますが、こういった出版社のフライング行為は、大正時代に始まったものでした。
大正時代の雑誌業界ではミセス向けの雑誌が激しい競争を繰り広げていました。「主婦の友」「婦人画報」「婦人世界」などの雑誌です。これらの雑誌の読者層は暇をもてあましたマダムたちであり、彼女たちは婦人雑誌の新月号が発売されるのを毎月心待ちにしていました。
こうなると1日でも早く売り出した雑誌がたくさん売れるのは当然のことです。こうして出版社同士が1日でも早くと発売日を早めて行ったところ、気がついた頃には2ヶ月も早くなっていたのです。