なぜ?桐タンスが火にも湿気にも強い理由
桐で作られたタンス、つまり桐タンスは火にも水にも強いことで知られます。火事で家が全焼した際にも表面が黒こげになるだけで、中の着物は無事に済みます。
これはなぜかというと、桐の木は内部に細かい気泡状の空洞をたくさん持っているため、熱伝導性が非常に悪いからです。熱伝導性が悪くなると、中の着物が熱によってだめになってしまうという事がないのです。
また、水をかぶった時にも表面が水をよく吸い取るため、タンスの中まで水がしみこむと言う事がありません。このため、火事の際に消火のための水を浴びた時にも、中の着物に影響が及びません。
江戸時代は家事が非常におおかったため、裕福な家庭では桐タンスに着物を入れて嫁ぐのが習わしとなったのです。