相撲のルール〜優勝力士が次の場所を休場したら
優勝力士が次の場所の初日に休場した時、戦前は代理人による賜杯と優勝旗の返還が行われていました。代理人による返還は実際に昭和9年に行われました。当時は春場所と夏場所の年二場制でしたが、昭和8年の夏場所に優勝した横綱の玉錦が、四年の春場所を休場したのです。このときは、玉錦と同じ二所ノ関部屋の先輩であった、東前頭九枚目の海光山が代理人となって賜杯と優勝旗が返還されました。
戦後になり、昭和40年、11月場所で優勝した横綱の大鵬が、翌年の一月場所に休場したことがありました。このときは代理人による返還が行われることはなく、土俵上には優勝旗と賜杯が飾られたのみで、優勝旗返還の儀式は行われませんでした。