333メートルの東京タワーの設計図は1万枚
東京タワーは、東京全域に電波を送るために相応の高さを必要とするもので、当初は380メートルになる予定でした。設計を担当したのは当時耐震構造の第一人者・内藤多仲でした。内藤は他にも名古屋テレビ塔、通天閣などを立てたことでも知られます。
内藤が設計を進めるうちに、風の影響を考えると333メートルが限界である事が分かり、予定は大きく変更されました。結果的に333メートルのタワーとなったのですが、ライバル視していたフランスのエッフェル塔を越える高さでした。
内藤が設計した当時は、コンピュータ―はもちろんのこと、電卓さえ普及していない時代でした。内藤は風の抵抗を少なくするためにできるだけ鉄骨を削りつつ強度を確保しました。内藤は三ヶ月の間計算に明け暮れ、作成した設計図は1万枚にも上りました。