へそくりの語源と由来
旦那あるいは奥さんに隠れてこっそり貯めたお金を「へそくり」といいます。特に主婦が旦那に内緒にしているお金を指して言う事が多いようですが、この「へそくり」の語源は何でしょうか。
まず「へそ」の語源は「綜麻(へそ)」であり、「綜麻」とは麻をよりあわせて作った糸のことです。今も昔も、家計が苦しい家では女房が内職をすることがよくありますが、昔内職に、この麻をよりあわせて糸を作るという内職があったのです。そして、この内職をしてこつこつと貯めたお金、つまり「綜麻(へそ)をたぐって糸にしてこつこつためたお金」ということで「綜麻繰り(へそくり)」と言われるようになったのです。
これより後に、「へそ」は「綜麻」ではなく「臍」であるとする説も生まれました。つまり、蓄えたお金を体に巻きつけておき、臍をたぐるようにしてお金を数えて支払ったことが語源だとする説もあります。