駆けつけ三杯の由来・意味
宴会に遅れた人に対して、早く宴会の盛りあがった雰囲気に合わせるための作法として「駆けつけ三杯」を行いますが、これにはきちんとしたルーツがあります。
一つは貴族の宴会での罰則説です。平安時代の貴族の宴会では、徳利で盃にお酒をついで回るのですが、徳利が五巡しても宴会に来ないのを「一遅」といい、七巡しても来ないことを「二遅」、十巡しても来ないことを「三遅」といいました。三遅をした人は罰則として三杯立てつづけに飲まされたのです。
もう一つは武士の儀式がルーツとなっているとする説です。武士の宴会では「式三献」という儀式があり、この儀式は宴会の始めに神に捧げ物をして三杯酒を飲むというものでした。この儀式が終ってからようやく宴会に入っていたのです。
これらが時代とともに形を変えて「駆けつけ三杯」となったとされています。