なぜ?明治時代の貨幣に竜の絵柄が多い理由

なぜ?明治時代の貨幣に竜の絵柄が多い理由

明治時代の貨幣には竜の絵柄が多いですが、これにはわけがあります。江戸時代が終って明治時代が始まった時、貨幣制度も改められましたが、新しい貨幣を作るに際して誰の顔を彫るかという問題になりました。当時の欧米では国家元首の顔を彫るのが普通でしたが、天皇陛下は現人神であらせられるため、貨幣に用いることは却下されました。

その代わりに彫金家の加納夏雄の「中国では古くから竜が天子の象徴なので、竜紋を彫るといいだろう」という意見を採用する事になりました。こうして貨幣には竜が彫られることとなりました。これらの新貨幣のことを明治日本龍図貨幣と呼びます。

つまり明治時代の貨幣に竜の絵柄が多いのは、天皇陛下のご尊顔を貨幣に彫るのが畏れ多かったため、その象徴として竜が彫られたからなのです。