婚約指輪が給料の三か月分になった経緯と歴史

婚約指輪が給料の三か月分になった経緯と歴史

「婚約指輪は月給の3倍」といわれますが、これは何か歴史的な意味がこめられているというわけでもなく、単にダイヤモンドを扱っている大資本デビアス社が考え出した広告戦略の一環に過ぎません。

1960年代後半、日本は高度経済成長期の真っただ中であるとはいえ、まだまだ貧しく、婚約指輪にダイヤの指輪をもらった女性は全体のわずか6%に過ぎませんでした。しかし、国際ダイヤ資本のデビアス社は、日本は将来必ず有力なマーケットになると予想して、様々なPRをしたのです。最初は「ダイヤモンドには永遠の価値がある」という広告でした。この効果によって1970年代には、婚約指輪の51%がダイヤの指輪になりました。

こうなると男性としては「いくらくらいのダイヤがいいのだろうか?」という疑問が起こります。そこでデビアス社は「婚約指輪は月給の3倍」を目安として打ちだしたのでした。