童謡「赤い靴」は実話で横浜の山下公園にモデルの銅像がある
『赤い靴』は有名な童謡であり、横浜の山下公園にモデルとなった女の子の銅像があることを知っている人もいるでしょう。じつはこの女の子は実在する人物で、歌詞の内容はほとんどが実話です。
女の子の名前は「岩崎きみ」といいます。きみの両親は開拓農場に入植したのですが、そこでの生活があまりにも過酷であったため、母親は当時3歳だったきみをアメリカ人宣教師チャールス・ヒュエット夫妻の養女にだしました。きみが6歳のとき、ヒュエット夫妻はアメリカに帰ることになりましたが、きみは当時まだ不治の病だった結核にかかっていたため、船旅に耐えることができませんでした。仕方なくヒュエット夫妻はきみを東京の鳥居坂教会の孤児院に預けたのでした。
孤児院に預けられた3年後、きみは9歳で病のためにこの世を去ります。きみの両親はこのことを知らず、きみはアメリカで幸せに暮らしていると思っているのでした。
きみの父親がきみについて、その後親しくなった野口雨情に話したところ、雨情はその話をもとにイメージで詩を書き、『赤い靴』が生まれたのでした。